安全かつルーチンにて不都合の無い行為なら、まずは保険診療の中でその適応を謳い、マニュアル化することを望む。「内視鏡検査にセデーションは、保険適応あり」と。まぁ、術後患者さんが、ボーっとしたまま自家用車に乗って帰られる途中、事故にあわれるとかほかにも心配事は多々残るのではあるが。
医療行為は、もともと合法的な傷害行為である。リスクを伴うのは当たり前ではあるのだ。リスクを持っても得られる利益が大きい場合、正当化されるのが医療行為である。5分10分の検査に「眠っている間に」が、正当なのかは疑問の残るところである(途轍もなく内視鏡操作が下手な先生もいるので、その場合はアリなのか?)。当院では、セデーションを極力使わなくても了解できる範囲での負担(しんどさ)で検査を行うことを理念としている(患者さんは、しっかりとした頭で術後の説明も聞けるし、安心して自家用車で帰られる)。過去の検査状況の聞き取り結果やその患者さんの特性によっては、こちらから「セデーションをかけることをお願いすることもある」のスタンスである。「患者さんの希望によってはセデーションをかけます」をうたい文句とした医療機関もあるようだが、それって「医師としての責任」を放棄してない?と思ってしまうのは自分がへそ曲がりなのだろうか(笑)
(つづく)
2017-06-12 19:55:00
院長、セデーションについて語る