無痛分娩とか小児治療におけるセデーションでの不都合な話をしばしば耳にする。薬の効きすぎによる医療事故である。母子や患者である小児に降りかかる死亡事故や重大な後遺症の発生を新聞やテレビのニュースで聞くことが多い。
患者さんのいうところの「麻酔」はいわゆる「鎮静」を含むので純粋にイコールではないが、ここでは長くなるのでそれには触れまい。
内視鏡医を専門にしていると、「眠っている間に」とか「痛くないように」とかのオーダーを、のっけから宣言される方に最近結構遭遇する。
あぁこの人は、「意識すること」なく「重大な不都合(医療事故)」に遭遇することも厭わない方なんだなぁと感心する。
不快・痛みなどは、人間が生きていくうえで備えたアラームである。もし足がもげても痛くなければ、足の骨が折れていたとしても歩き続けるであろう。場合によっては本当に足が腐ってもげてしまうかもしれない。
子供のころ、だれでも歯科治療は嫌なものの代表であったはず。「眠っている間に」とか「痛くないように」歯を抜いてくださいというオーダーを歯科の先生は受けることがあるのであろうか?興味深いところだ。
ある程度歯科治療を受ける機会が続くと、そのうち「歯を削ったり抜いたりするのは痛いものだ」と学習する。最近は、歯を削るだけでも歯茎に注射で局所麻酔をされる歯科医がいらっしゃるが、自分としては、その注射のほうが不快なので「何もせんでよいから、一気に削って」と思ってしまう(笑)
(つづく)
2017-06-07 19:32:00
院長、セデーションについて語る